令和6年8月2日(金)死刑制度に対する見解に関する質疑について

令和6年8月2日(金)法務大臣閣議後記者会見の概要

死刑制度の在り方に関する質疑について

【記者】
 国内で最後に死刑が執行されてから、先月で2年が経過しました。近年は基本的に数ヶ月から半年に1回のペースで執行が続いていた中で、異例の空白期間だという見方があります。改めて、死刑制度に関する大臣の御見解をお聞かせください。

【大臣】
 死刑執行の個々の判断、これに関わる事柄についてはお答えを差し控えたいと思いますが、死刑制度については様々な考え方があることは承知しております。しかし死刑制度の存廃は、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題であり、国民世論にも十分配慮しつつ、社会における正義の実現と種々の観点から慎重に検討すべき問題であるというふうに思います。国民世論の多数が、極めて悪質、凶悪な犯罪については、死刑もやむを得ないと考えている現状にあり、ただ一方で、多数の者に対する殺人や強盗殺人等の凶悪犯罪がいまだに後を絶たない状況等に鑑みますと、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪をした者に対しては、死刑を科することもやむを得ないのであり、死刑を廃止することは適当ではないと考えております。