令和6年10月2日(水)牧原法務大臣初登庁後記者会見の概要
死刑制度に関する質疑について
【記者】
今のお話にもありましたけれども、法務大臣の重大な職務の一つである死刑の執行について伺います。9月26日に袴田事件の再審無罪判決もあり、死刑制度について注目が集まっています。
死刑制度の在り方と、また2022年7月から未執行の状態が続いている死刑執行について、大臣自身のお考えをお聞かせください。
【大臣】
死刑制度については、我が国の中で様々な意見もありますし、また、世界的にも色々な意見があるということは、十分存じ上げておりますけれども、この存廃というのは、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題ですので、慎重に考えていくべき問題だと思っております。
その上で、日本の国民の世論というのは、やはり極めて悪質で凶悪な犯罪については、死刑もやむを得ないということが、世論の多数として考えられておりますので、やはり、まだこうした凶悪犯罪が後を絶たないということを考えますと、私は、この死刑を科すということについても、やむを得ないというものであり、これを廃止するのは適当ではないというふうに考えております。
その上で、執行につきましては、人の生命を絶つという極めて重大なことになりますので、その執行については、慎重に、ものすごく真摯に考えたいというふうに思っております。
他方で、法治国家におきましては、確定的な裁判の執行というのは、厳正に行わなければならないということも事実です。
この間までの総裁選で、私は上川議員の推薦人を代表しましたけれども、上川議員とも、この死刑制度について、大臣時代の思いというのもかなりお伺いすることがありました。
やはり、法の支配ということについて、大臣としてどう在るべきかということは、ものすごく考えて、死刑についてのことも含めて、しっかりと考えていきたいと思います。