平成30年10月2日(火)山下法務大臣官邸記者会見の概要

死刑に関する質疑について

【記者】
 今年7月にオウムの一連の事件をめぐって,13人が死刑執行されました。死刑制度に関連しては,国際的に見ると,批判の声も一部ある中で,大臣の在任期間中に制度の在り方などについて検討されるお考えはあるでしょうか。

【大臣】
 死刑制度の存廃については,我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題です。これは国民世論に十分配慮しつつ,社会における正義の実現など種々の観点から慎重に検討すべき問題であると考えています。
 国民世論の多数が,極めて悪質凶悪な犯罪については,死刑もやむを得ないと考えていること,そして,多数の者に対する殺人や強盗殺人等の凶悪犯罪が未だ後を絶たない状況等に鑑みると,その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては,死刑を科することもやむを得ず,死刑を廃止することは適当ではないと考えています。