平成28年11月11日(金)法務大臣閣議後記者会見の概要
死刑に関する質疑について
【記者】
本日執行した死刑について,裁判員の方々から,死刑についての情報公開を求める声が上がっているかと思いますが,今の制度で行っている情報公開よりも更に超えて今後取り組んでいく考えや,その後の検討状況などを教えてもらえますか。
【大臣】
裁判員経験者の方を含め,死刑に関する情報公開に関して様々な御意見があることは承知しています。死刑執行に関する公表の現状としては,死刑の執行が適正に行われていることについて,国民の理解を得るために,可能な範囲で情報を公開する必要があり,被害者を始めとする国民からの情報公開の要請も高まっていることを踏まえ,平成19年12月から,死刑執行後に,執行を受けた者の氏名,生年月日,犯罪事実及び執行場所を公表しています。それ以上に個々の死刑の執行に関する情報を公表することについては,死刑の執行を受けた者やその関係者に対し,不利益や精神的苦痛を与えかねないこと,他の死刑確定者の心情の安定を損なう結果を招きかねないこと等の問題があるため,慎重に検討する必要があり,現状の範囲を超える事項を公表することについては,相当でないと考えています。
【記者】
本日の執行のあった事案の判決の確定日を教えてください。もう一点,今の安倍政権になってからの執行人数,執行回数について,もう一度整理して教えていただけますか。
【大臣】
今回執行した田尻賢一に対する死刑判決は,平成24年9月10日に確定したものと承知しています。第二次・第三次安倍政権において,合計10回目,17人目の執行となります。
【記者】
今後の死刑執行において,大臣御自身が執行の現場に立ち会うということについて,何かお考えはありますか。また,過去に刑場を報道陣に公開するということがありましたが,そういったことを今後実施していくお考えがありますか。
【大臣】
現時点では,まだ考えていません。