令和5年9月26日(火)法務大臣閣議後記者会見の概要
死刑執行に係る情報公開に関する質疑について
【記者】
先日、土曜日に、札幌在監だった死刑囚が病死したということで発表がありまして、法務省や矯正管区で比較的細やかに病状悪化の経緯を明らかにしていただいたので、ある程度手厚い看護体制の下で死亡されたんだなということを読者に伝えることができました。一方で、死刑執行時の広報については、打って変わってといいますか、情報公開が乏しいと感じておりまして、大臣、先日の就任会見で、死刑に関して、世論が支持しているということを強調されていたと思うんですけれども、現実の死刑執行がどのようなものなのかというのを知ることなく形成された世論というのが健全なものといえないのではないかというような意見もあると思うのですが、今後の情報公開の在り方について、お考えをお伺いできたらと思います。
【大臣】
お尋ねの死刑確定者については、9月23日土曜日、札幌刑務所で誤嚥性肺炎による呼吸不全により死亡したと、こういう報告は受けております。個別の死刑確定者に関して所感を述べるということは差し控えたいと思っております。一般論として、国民の理解を得るために我々行政が情報公開を進めるということは重要な在り方だというふうには思いますけれども、個別の死刑執行の判断に関わる事柄を明らかにするということについては、死刑執行を待つ立場にある死刑確定者の心情の安定を害する、そういうおそれがあり慎重な対応が求められているというふうに思います。非常に難しい問題だと思いますので、慎重に、また厳正にこれは考えていきたいと、そういうふうに思っております。